トヨタ GR Garage から始まる、HoloLens 2 を活用した自動車整備と新型車紹介のニューノーマル【1/13更新】

トヨタ自動車株式会社 (以下 トヨタ) は、Mixed Reality (複合現実、以下 MR) デバイスである HoloLens 2 を、自動車の点検・整備の効率化やトレーニング、お客様への新型車紹介等で活用できるよう、全国の GR Garage 57 店舗 (2020 年 12 月時点) に 2020 年 10 月から順次導入を始めています。ネッツトヨタ富山 GR Garage 富山新庄 (以下 GR Garage 富山新庄) の導入事例をご紹介します。
“クルマファンが集い、語らい、一緒になってクルマを楽しむ「町いちばんの楽しいクルマ屋さん」” を目指してトヨタが 2017 年から全国で展開する GR Garage は、クルマのプロである GR コンサルタントがお客様と共に語り、楽しむ場やイベントを提供したり、GR シリーズの試乗車が常設されたりするなど、クルマファンが集まる場所になっています。GR Garage 富山新庄では、10 月下旬に HoloLens 2 を導入し様々な利用方法の検証を始めました。
- MR を用いた配線図・艤装図で、より効率的で正確な作業を実現
GR Garage 富山新庄では、自動車の部品やコネクタの配置などを 3D で実車に重ね合わせて表示できる「MR を用いた配線図・艤装図」を利用することで、従来の 2D のマニュアルではわかりにくかった部品の位置などを正確に把握しながら点検したり、作業のトレーニングなどに活用したりしています。
ネッツトヨタ富山の整備士 川口 裕功 氏によると、以前は紙のマニュアルを見ながら点検をしていて、手順の少ないものでもマニュアルを 5 ページほどめくっていく必要があり、何かを調べたいときにその項目をマニュアルから探し出すだけでも時間も手間もかかっていたとのこと。マニュアルが入ったノート PC を持ち込んで調べながら作業する場合でも、両手がオイルなどで汚れた状態では PC を触りにくく、手を洗ってから PC で調べ物をするなど効率が悪かったのですが、今回の HoloLens 2 では空間をタッチしてマニュアルの適切な情報を見ながら作業できるようになっています。