技術的優位性を証明し、顧客企業の信頼を獲得する コンピテンシー 〜コンピテンシー の活用方法とメリット

「マイクロソフト パートナーネットワーク(MPN)」のパートナーの皆さまは、標準の特典に加え、「マイクロソフト アクションパック」や「コンピテンシー」の活用により、さらなるステップアップを図ることができます。本記事では、 コンピテンシー のメリットを中心についてご紹介します。
<INDEX>
└技術目標にいち早くたどり着くための「Microsoft Learn」
└マイクロソフトとのパートナーシップ強化で、顧客リーチを拡大
└Dynamics 365 の力でアプリケーション作成を実現する
専門領域における技術力をアピールしたい皆さまのために
顧客企業に最適なソリューションを届ける全てのパートナーの皆さまのために、ビジネスに必要なリソース、プログラム、ツールを提供し、市場での差別化を実現する「マイクロソフト パートナー ネットワーク(MPN)」。技術支援や販売支援、認証など、貴社のビジネスが成長するための、多岐に渡るサポートを取り揃えています。
MPN では、どのパートナー様も購入が可能なアクションパックとの差別化として、「コンピテンシー」を取得することができます。 コンピテンシー は要件を満たしていただくことで、より多くの特典パッケージを得られ、 Azure Expert Managed Service Partner (MSP)や Advanced Specialization へとつながるメリットもあります。 コンピテンシー 取得の最大のメリットは、自社ソリューションの機能を、マイクロソフトの認証によって顧客企業に最大限アピールできること。今回は、 コンピテンシー の多彩な種類とメリットを、わかりやすく解説していきます。
コンピテンシー の取得には、「マイクロソフト パートナーネットワーク(MPN)」の加入が必要です。MPN の概要を知りたい方はコチラから
コンピテンシー の概要
マイクロソフトが提供する技術認証システム
コンピテンシー は、 MPN パートナーのみなさまの技術力や専門性を、マイクロソフトの認証によってアピールするためのプログラムです。 コンピテンシー を取得すると、特定のビジネス分野における、質の高いソリューション提供の実績と専門知識を証明でき、顧客企業からの信頼を獲得することができます。また、同じ領域における競合他社との差別化にもつながるでしょう。
コンピテンシー は、以下のような目標を実現したいパートナーさまに取得していただいています。
●マイクロソフトとのパートナーシップを最大限活用したい
●Azure を使用する顧客企業に、クラウドのアプリケーションを提供したい
●自社ソリューションを提供する上で、技術的安定性を伝えたい
●BIソリューションの専門性をアピールし、新規顧客を獲得したい
●エンタープライズでの導入実績を証明したい
●顧客企業のアドバイザーとして、信頼性を向上したい
●自社サイト上でロゴを掲示し、マイクロソフトのゴールド・シルバーパートナーであることを伝えたい
また、以下のような課題を抱えるパートナーさまにも有効だといえます。
●事業規模が比較的小さいため、顧客企業の信頼をなかなか獲得できない
●SharePoint や Teams といったコミュニケーションツール導入を進めたいが、競合他社との差別化ができない
●セキュリティにおける不安を指摘される
課題に合ったコンピテンシー を選択・組み合わせできる
これらの目標や課題は、各パートナーさまによって大きく異なるでしょう。コンピテンシー では、「シルバー」「ゴールド」の2段階を用意しており、自社に合ったものを選ぶことができます。
<シルバー コンピテンシー>
一貫した能力と業務への取り組み姿勢の証明が可能。マイクロソフトが提供する「ソリューション プロバイダー」の検索機能で表示できるラベルを獲得でき、リーチ拡大に役立てられます。年会費は155,000 円(税別、2021年9月現在の費用となり、変更の可能性があります)となっており、低コストで更新できるのも魅力です。
<ゴールド コンピテンシー>
マイクロソフトのソリューション分野でクラス最高の能力を備えていることを証明できます。シルバー同様、「ソリューション プロバイダー」のラベル獲得が可能。年会費444,000円(税別、2021年9月現在の費用となり、変更の可能性があります)で受けられます。
コンピテンシー は、「シルバー」「ゴールド」の区分けとは別に、顧客に提供したいソリューションによっても細分化されています。クラウドソリューションやオンプレミス製品など、自社の専門領域に合わせ、最適な コンピテンシー を取得していただけます。
コンピテンシー を取得するには?
コンピテンシー を取得するためには、 MPN への加入、特定の年会費の支払いのほか、各認証における要件を満たす必要があります。要件は主に、顧客事例(マイクロソフト製品の導入実績)の提出と、技術認定試験(Certified Exam)/アセスメントによって審査されます。また講習が必要になるものもあります。
主要なコンピテンシーの要件

各 コンピテンシー の取得要件は、こちらからご覧いただけます。
https://partner.microsoft.com/ja-jp/membership/competencies
※その他にも多数のコンピテンシーの種類があります
また、 コンピテンシー の取得は、 MPN における期間限定のサポートプログラム「CED プログラム」を活用すると大幅に効率化することができます。 CED プログラム は、 MPN パートナー さまであればどなたでもご利用いただけます。
CED プログラム を詳しく知りたい方はコチラ
技術目標にいち早くたどり着くための「Microsoft Learn」
自分自身の技術力を底上げしたい方のために、マイクロソフトではトレーニングプログラム「Microsoft Learn」を提供しています。テーマごとに細分化されたモジュールを自分のスケジュールで学べる「ラーニング パス」、それらに紐づいた領域ごとの認定資格、エキスパートからの技術コンテンツストリーミング「LEARN TV」などを活用し、 コンピテンシー 取得に役立ててください。
Microsoft Learnに興味のある方はコチラから
コンピテンシーのメリット
次に、 コンピテンシー の取得における、具体的なメリットをご紹介します。
コンピテンシー バッジ によって、一目で専門性をアピール
社内使用ライセンスなどの特典をご利用いただける他、顧客企業へのアピールにおいて、シンプルかつ有効なのが「コンピテンシー バッジ」の取得です。 コンピテンシー 取得者の皆さまは、各 コンピテンシー のロゴを記載したバッジの作成が可能。マイクロソフトのブランドロゴも掲載することができます。また、ロゴの他にも、取得した コンピテンシー を示す認定レターの作成もできます。 コンピテンシー バッジ は仕様の範囲内であれば、自社サイトなどに表示・掲載でき、商談の際も活用いただけます。

マイクロソフトとのパートナーシップ強化で、顧客リーチを拡大
コンピテンシー を取得すると、マイクロソフトのブランド提携資料の作成が可能になり、顧客とのコミュニケーションにおいて、信頼を獲得することができます。
また、「ソリューション プロバイダー」の検索機能において、優位に掲載されることもメリットの一つです。新規顧客が自社課題に合ったソリューションを探す際に、スムーズにアクセスすることができるため、パートナーさまの販路拡大にも貢献するでしょう。
豊富な特典を活用し、ビジネスの成長をさらに加速
コンピテンシー を取得すると、ビジネスの成長に役立つ特典を活用することもできます。市場参入スピードを早めることができるマーケティングコンテンツ、技術力を高めるのに役立つクラウドビジネス相談センター、インシデントを解消する製品サポート、一部の製品ライセンスなどが利用可能です。

特典の利用範囲は、シルバー・ゴールドで異なります。詳細は以下よりご確認ください。
https://partner.microsoft.com/ja-jp/membership/competencies/
他社との圧倒的な差別化を図るために
専門領域における認証を取得することで、顧客企業の信頼の獲得、見込み客へのアプローチを大きく後押しする コンピテンシー は、加速するデジタルトランスフォーメーション(DX)の中で、競合他社との差別化を図る際に大きく役立つでしょう。
MPN では、他にもパートナーの皆さまに対するレベル別の支援を提供しています。 ゴールド コンピテンシー を取得したパートナーさまは、より厳正な評価によって クラウド マネージド サービス の能力を認定される「Azure Expert MSP」や、特定のソリューション分野における高品質なサービスの提供力を認定される「Advanced Specialization」を取得することで、さらなるステップアップも可能です。
コンピテンシー について、詳細を確認したい方、申し込みをしたい方はこちらにアクセスしてください。みなさまのスキルが広くアピールされ、ビジネスの拡大が実現されることを期待し、心からお待ちしております。
コンピテンシー情報をご覧になる方はコチラ
Appendix
コンピテンシー の種類

コンピテンシー のカテゴリは、
▼アプリケーションとインフラストラクチャ
▼ビジネス アプリケーション
▼データとAI
▼モダン ワークプレースとセキュリティ
から構成されます。
以下、それぞれに含まれるコンピテンシーについて、ポイントを整理してご紹介します。
顧客企業のクラウドによる競争力強化を支援する
「アプリケーションとインフラストラクチャ」では、クラウドで競争力を強化したい顧客企業へのアプローチの際に、有効な コンピテンシー を揃えています。
●Application Development
Microsoft Azure や Microsoft 365 を利用する顧客企業に対し、クラウドや Web ベースのアプリケーションを設計・開発する能力
●Application Integration
組織全体にわたるアプリケーションとデータのシームレスな統合で、ビジネス促進を実現する能力
●Cloud Platform
Microsoft Azure で クラウド アプリケーション やサービスを展開・移行・保守する上での技術力
●Dev Ops
人材、プロセス、さまざまなテクノロジーと連携し、顧客企業の開発業務、インフラストラクチャー、展開を継続的に最適化する専門性
●Data Center
オンプレミスとクラウドを橋渡しするソリューションによって、データセンターの柔軟性、拡張性、コスト効率を向上させる能力
Dynamics 365 の力でアプリケーション作成を実現する
「ビジネスアプリケーション」では、 Microsoft Dynamics 365 を利用した高度なビジネスアプリケーションの作成を支援する コンピテンシー を用意しています。
●クラウドビジネス アプリケーション
Microsoft Dynamics 365 の販売およびサービスソリューションを提供する能力
●Enterprise Resource Planning (ERP)
マイクロソフトのさまざまな ERP ソリューションを通じて、高価値のサービスを提供する技術力
●Project and Portfolio
エンタープライズ規模のプロジェクト管理ソリューションを構築・展開する能力
データと人工知能を活用することで、顧客企業の競争力を高める
「データとAI」では、データと人工知能の活用によって顧客企業を支援する際に有効な コンピテンシー を提供しています。
●Data Analytics
BIソリューション の作成に関する技術力を実証し、データソースの接続、データ変換の実行、データのモデリングと視覚化の能力
●Data Platform
堅牢で安全なデータシステムに対応するデータベース機能
顧客企業に最適なビジネス環境を提供する
「モダン ワークプレースとセキュリティ」では、顧客企業における従業員のエンゲージメント、柔軟性、生産性を向上させるためのコンピテンシーを揃えています。
●Collaboration and Content
SharePoint 、 One Drive 、 Teams などのプラットフォームで、効果的なコラボレーション・コミュニケーションを実践する専門性
●Communications
Skype for Business ソリューションの設計・展開・保守を通じ、ユニファイドコミュニケーション戦略を実装する技術力
●Cloud Productivity
顧客企業が Exchange Online 、 SharePoint Online 、 Teams 、 Skype for Business などのアプリケーションを展開・管理する際に、支援する能力
●Enterprise Mobility Management (EMM)
顧客企業がコンプライアンスに準拠し、安全なオンライン環境を維持するため、 Microsoft 365 モビリティおよびセキュリティサービスを提供する技術力
●Messaging
ハイブリッドおよびクラウド環境で、受信者やアクセス許可、メールフローを構成・監視するために必要な、 Microsoft 365 メッセージングおよび Exchange の専門性
●Security
マイクロソフトのプラットフォーム上でセキュリティソリューションを提供し、脅威の回避とデータの保護を確保できるように顧客企業をサポートする能力
●Small and Midmarket Cloud Solutions
Office 365 を展開または移行する中堅中小企業の顧客企業に対し、生産性やセキュリティを提供するための技術力
●Windows and Devices
サービスの提供、デバイスの提供、 Windows 環境に最適化されたアプリケーションの構築・テスト・保守を行うための技術力
各コンピテンシーの詳細や要件はコチラ