2018 年 7 月 2 日に「Microsoft Teams を活用したクラウドベースの電話ソリューション」 の提供を開始した KDDI株式会社 (以下、 KDDI) 。 Direct Routing 機能を使うことによって Microsoft Teams を電話として活用できるこのソリューションは、 PBX の入れ替えを控えている企業を中心に多くの注目を集め、 KDDI グループとしても大きな手ごたえを感じています。 KDDI株式会社 ソリューション推進本部 プロダクト推進部 ユニファイドコミュニケーション1グループ チームリーダー マネージャーの大越 和久 氏、 KDDIまとめてオフィス株式会社 営業本部 法人営業5部 営業3グループ グループリーダーの林 浩正 氏、 KDDIまとめてオフィス株式会社 プロジェクト営業本部 営業支援センター インテグレーション1Gの小野 祐輔 氏に、 ソリューションの特長やお客さまの事例などをお伺いしました。

ソリューションの概要について

―― Microsoft Teams のDirect Routing を使ったソリューションについて教えてください。

大越 電話は企業にとって重要なツールですが、通話時間は年々減少しており、PBX などの固定電話だけの基盤にコストをかけることが難しい状況となっています。ワークスタイル変革などに取り組む企業が多い中、クラウドベースのツールや Microsoft Office 365 が注目されていますが、それに加えて Microsoft Teams に外線発着信機能を付加し、チャットやビデオ会議に加えて電話として活用できるソリューションを提供しようと考えました。

―― このソリューションにおけるKDDI の強みはどこにあるのでしょうか。

大越  我々は、固定電話事業の実績はもちろん、Microsoft Lync Server のころからマイクロソフトとともに電話システムの基盤構築を行っており、33 万 ID を超える実績を持っており、Microsoft Communications コンピテンシーアワードも複数回受賞しています。また、KDDI 光ダイレクトや KDDI ビジネスコールダイレクト、auオフィスナンバーなどの回線サービスから Office 365 の導入とライセンス、モバイル端末までワンストップで提供できることで窓口を一元化でき、手厚い導入サポートが行えることも我々の強みです。お客さまの既存内線網との接続も可能です。そして、これまでの固定電話と遜色のない音声品質を保てるように、導入後は、音声品質を測定して定量的な指標をご提示していることも我々のソリューションの特長の 1 つとなります。

―― 音声品質にも大きなこだわりがあるのですね。

大越  Direct Routing を使ったソリューションでは、通話する端末としてパソコン やモバイル端末をお客さまが選ぶことができ、専用の電話機ではない場合が多く、ネットワークの影響などで音声品質が劣化する可能性があります。そのため、導入後は、お客さまの実際の環境で音声品質を測定し、必要であれば改善していただくようにしているのです。

―― リリースして 1年余りですが、ソリューションに対する反応はどうなのでしょうか。

大越  既に社内でコミュニケーション ツールとして Microsoft Teams をご利用いただいているお客さまには非常に興味を持ってもらっています。PBX の課題を感じている企業は多く、電話の次の基盤をどのようにするかを考え、情報収集しているお客さまが増えており、これまでにないサービスとして高い期待が寄せられていることを実感しています。

ソリューションの導入を決めた企業の事例

―― 実際のお客さまの事例を教えてください。

  化粧品の輸入および販売を行っているプロティア・ジャパン様に、現在導入を進めているところです。

小野 プロティア・ジャパン様は、ワークスタイル変革を進められており、女性の社員が多い企業なのですが、産休/育休後のシームレスな職場復帰を実現するため、場所や時間に縛られない働き方の創造を目指しておられます。2017 年に Office 365 を導入し、そのお手伝いを我々が行って、Office 365 の利用と社内浸透を進めていたのですが、PBX の更新時期となり、新しい電話システムとして我々のソリューションをご検討いただきました。

―― KDDI のソリューションが選ばれたのは、どのような理由でしょうか。

  お客さまに我々のデモルームに来ていただいて、実際に使ってみることで安心感を得て、導入後もしっかりとした管理ができることをアピールさせていただきました。お客さまは、元々 KDDI のIP電話サービスである光ダイレクトをご利用いただいており、携帯電話やスマートフォンを内線化するビジネスコールダイレクトを導入していたので、キャリアとしての信頼性が高く、安心してリスクなく導入できるとご判断いただきました。また、カスタマーの問い合わせ窓口も社内に持っており、将来的には在宅勤務でのカスタマーの入電対応ができることも視野に入れていたため、音声品質テストを実施することも決め手となったと思います。しっかりヒアリングしたうえで設計から導入までの流れを説明させていただき、情報システム部の方々から安心して任せていただきました。

―― お客さまは、Microsoft Teams や電話をどのように活用されていますか。

 これまでは、Microsoft Teams で資料の共有やチャットによるコミュニケーションを行っており、これまで会社に来て勉強会に参加しないと受けられなかった講習なども動画コンテンツを配信することで、在宅でも勉強できる環境を提供していました。今後は、それに電話を付加することで、社員どうしやカスタマーとの電話の発着信を場所に縛られずに行うことができるようになります。プロティア・ジャパン様は、マイクロソフト製品や Office 365 にさまざまな機能をまとめたいと考えており、1 つのプラットフォームに電話まで含められたことを非常に喜んでいると思います。

―― Microsoft Teamsによって時間や場所に縛られない働き方が実現できるということですね。

 電話機能を集約することで、Microsoft Teams でさまざまなコミュニケーションが行えるようになり、いつでもどこでも、打ち合わせスペースとして活用したり、社内外との電話の発着信を行うことができるため、自宅や出張先のホテルでもテレワークを実現できます。また、オフィスのフリーアドレス化を考えている企業にも、このソリューションは最適だと思いますね。

実際に試せる2 つのデモルームを用意

―― Direct Routing を使ったソリューションは、コストや運用の面でどのようなメリットがあるのでしょうか。

大越 これまでは、音声回線とデータ回線への二重投資が必要でしたが、音声とデータのインフラを 1 つにすることで投資を一本化することが可能です。また、これまでは、異動やオフィス レイアウトの変更の際には、電話回線を引き直すなどの工事が必要でしたが、お客さま自身が設定を変更できるので、工事や PBX 業者の手配などを行う必要がありません。プロティア・ジャパン様の事例では、この点も喜ばれていましたね。

―― 事例で紹介されていたデモルームは、誰でも見学できるのですか。

大越 我々は、飯田橋オフィスと丸の内永楽ビルにデモルームを用意しており、多くのお客さまにお越しいただいています。飯田橋オフィスでは、お客さまの希望に応じて個別のデモを行っていますが、丸の内永楽ビルにはセミナールームがあり、定期的に音声環境セミナーも行っています。パソコン のソフトフォンにはなじみがないというお客さまもいらっしゃいますが、現物を見て、実際に音を聞いていただくと、思ったよりも使えるという印象を持っていただくことが多いと思います。

―― 最後にPBX に課題を感じている企業や今後の展開について教えてください。

大越 我々は、KDDI グループの高い技術力と信頼性を背景に、オフィス環境からビジネス課題までを任せられて全国をカバーする KDDIまとめてオフィスとともにソリューションを展開していこうと考えています。Microsoft Teams のようなコミュニケーションツールに電話を組み込んでいくという大きな流れはできてきており、今後は PBX の更改を控えている企業の選択肢の 1 つとして重要なツールとなっていくことは間違いありません。我々だけでなく、Direct Routing という市場自体をマーケットとして大きく成長させていきたいと考えています。今後も、マイクロソフトと協力してセミナーなども開催していきたいと思います。

―― 本日はありがとうございました。

KDDI株式会社

2000 年に発足し、「通信とライフデザインの融合」を実現するとともに、社会課題の解決に取り組み、豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献することを企業理念としている。企業ブランドおよび法人事業ブランドの「KDDI」、コンシューマ事業ブランドの「au」を展開し、さまざまなサービスを提供している。